「人は環境の子なり」
現代はあふれんばかりの情報、しかも高速・スピードの時代です。左脳のゆっくりと順序立てて、進んでいくスピード感とは違い、右脳は高速スピードで稼動する脳。ですから、今の時代は、右脳がひらきやすい環境といえます。人は環境の子なりというように、この時代の環境の中にどんどん新しいこども達が生まれてきています。
教室での出来事をご紹介しましょう。
あるとき、一人の女の子が本をパラパラと速めくりして、「イメージが出てきて本の内容が分かっちゃった!」と目を輝かせて話しだしました。
すると…ここから驚くべきことが起き始めました。
- ・外国語(英語)の本をパラパラすると、イメージで日本語が出てくる。本の内容を理解できる。
- ・難しい漢字の本をパラパラすると、映像が出てきて、ひらがなに出てきて内容を理解できる。
- ・算数の教科書をパラパラすると、式と答えが出てきます。
- ・物語や食事の本をパラパラすると香りや音が感じられます。
このようにして、こどもたちは、本をパラパラするだけで、本の内容や文字、計算の答えが見えたり、香りや音などを感じたりします。
ここで、ピンときました。これはまさに、右脳の機能ではないか?ということです。
右脳には自動翻訳機能、文字変換機能、自動処理機能、右脳の五感、イメージ化機能などがあります。
本を超高速にめくることにより、右脳のコンピュータが回りだします。右脳を活性化すると、頭の中のコンピュータが稼動し、右脳の機能が働きだすのです。そして、本を超高速にはじくと、瞬時に脳の深部に届き、右脳の五感(共感覚)を動員すると、心と脳がどんどん育っていきます。人間の脳の中には、このように驚くような機能があります。そして、脳科学の分野でも脳はまだまだ未開の地。現在、世の中にあるAIやロボットの能力は日々進化し研究が進んでいますが、人間の脳の機能というのは、もっとすごいものなのかもしれません。
日本医科大学の品川嘉也教授によると“人間の脳には、この世の中にあるコンピュータの100万倍性能の良いコンピュータが入っている”といわれています。この言葉が飛谷メソッドの根底にあります。こどもたちの何気ない言葉やさりげない行動に、新しい能力をひらくヒントがたくさんあります。そこを見逃さず、こどもたちの能力にはまだまだ続きがあるということをぜひ知っていただきたいと思います。